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環境主義住宅を解く 第15回

 この連載の1回目において「環境主義住宅の論点」を、1)材料をどうするか、2)省エネをどうするか、3)どうやって長持ちさせるか、の3つにまとめた。このなかでもっとも情報が錯綜している「省エネ」についてこれまで述べてきたが、今回からは「材料」の話に移る。
建築材料の環境負荷について考えていくときには、使用量の多いものから見ていくことが大切だ。環境負荷が大きい材料を考えようとするとき、「石油製品」とか「化学物質」という言葉がまず浮かんでしまう人が多いが、たくさん使う材料であるほど、環境負荷への影響が大きくなるという基本的なことに立ち戻る必要がある。
そう考えたとき、木造一戸建ての住宅においてもっとも多く使われるのは「木材」である。その次がコンクリート。瓦屋根にしたときには、瓦の総重量が全体に占める割合がかなり高くなるが、こうした「選択肢」が複数あるものについては、個別に考えていけばよい。つまり、まずは「木材」について見ていくべきだということになる。

ここで「材料の環境負荷」をどのような形で評価していけばよいかを簡単に整理しておこう。
1)材料の持続可能性
2)製造時及び運搬時の消費エネルギー
3)製造時に排出される汚染物質
4)廃棄時における環境負荷
およそ以上の4つの項目について追いかけていけばよい。ここで再利用のしやすさなどは1)に含まれるし、廃材料を再利用して再生産されるときの環境負荷も2)3)に含んで考えればよい。
では、木材はどう評価されるだろう?順番に考えていこう。
1)材料の持続可能性
 木材の原料となる樹木は「地上資源」であり、地球上の炭素循環のなかで比較的短い期間で再生産されるものである。つまり、材料の持続可能性については「高い」と評価できる。
 しかしここで重要なことは、「生産(成長))」と「消費」のバランスを間違えれば、持続可能性がなくなるばかりでなく、樹木が生み出している生態系等への様々な寄与が失われるということだ。そういう意味で木材などの「地上資源」の活用は“両刃の剣”的な側面をもっているといえる。
 生産と消費のバランスにおいてもっとも影響が大きいのは「使用期間」だ。これが長くなるほど消費量が減り、バランスが取りやすくなる。このことは「材料論」のなかで議論するよりも別に大きな項目として挙げて議論したほうがよいので、最初に述べたように「どうやって長持ちさせるか」としてまとめた。
 もうひとつのポイントは「再利用性」になる。使用期間が永遠になることはなく、いつか建物は解体される。このときに木材の再利用性が問題となる。
 木材はこの再利用性についてはあまり有利な材料であるとは残念ながらいえない。たとえば金属であれば、溶かせば再び同じ金属に戻るが、木材はそうはならない。したがって、現実には「カスケード利用」と呼ばれる再利用法が取られる。これは粉砕した木材を固めてボードにしたりして、さらにその後は熱源にするというような方法だ。もちろん最近では古材の活用が広まってきており、こうした「リユース」は極めて環境負荷が小さくなる。ただ、品質の確保やコストアップに大きな課題が残っている。
 次回はこの続きを。
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