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環境主義住宅を解く 第20回

 ここ数回は「材料」の話をしていた。そこでまずは木というものに注目して、「国産材」→「見える木材を使う」→「買う家じゃなくつくる家がおもしろい」というような流れで解説をした。
 今回は、使用量が多いわけではないので環境負荷的を考えるときにはそれほど優先順位が高いものではないが、注目度の高い内装材について考えてみる。
 一般的に使われる内装材のうち、「環境負荷の大きいものは?」と聞かれれば、おそらく「ビニルクロス」と答える人が多いだろう。10年ほど前からビニルクロスの主材料となっている「塩化ビニル」という素材が環境に悪いということで攻撃の対象になってきた。私が仕事で関わっている自然食品の宅配グループでも、食品以外の商品には塩化ビニルを排除するという原則がある。
 塩化ビニルがなぜ環境に悪いと言われているのか?
 まず第1には、焼却時にダイオキシンを出すという話。少しは認識も変わっているのかもしれないが、塩化ビニルがとくにダイオキシンを出す材料ということではない。ダイオキシンの話をし出すとややこしくなるのでここらへんでやめておくが、ダイオキシンという視点で塩化ビニルを悪者扱いするというのは冷静な判断ではない。
 次には軟質の塩化ビニルには可塑剤が含まれていて、それが環境ホルモンだという話。これも環境省の詳しい調査で「問題なし」という結果になっている。
 おそらくこの2つの理由が「塩化ビニルは環境によくない」という認識をもたれている最大のものだろう。よって、このようにこの2つの理由の根拠が希薄になってきている現状では、塩化ビニルをとくに悪者扱いするという考え方は間違っていると言わざるを得ない。
 しかし、私はやはりビニルクロスを内装材に使わないほうがよいと考えていて、そう考える理由は2つある。
 まずひとつ目は、依然としてビニルクロスがシックハウスの原因になる恐れがあること。そしてもうひとつは、他に選択できる材料があり、それがビニルクロスに比べて内装材として劣っている材料でないないということだ。今でもビニルクロスが内装材のシェアとして最大のものになっている理由は「安い」ということに尽きる。もちろん安くて、他の内装材に求められるものが十分に備わっていればよいのだが、ビニルクロスには「安い」ということ以外に特筆すべき特徴はない。
 内装材に求められるものとしては、①空気を汚さない(シックハウスの原因にならない)、②耐久性、③デザイン性がもっとも優先順位が高く、次には、④調湿性がある、④吸音性がある、というところだろう。ビニルクロスが汚れや傷に強く、汚れがふき取りやすいというような理由を挙げてビニルクロスを使わせようとするつくり手がいるようだが、もっとも汚れに強くて耐久性がある材料は「木」であることを忘れてはいけない。
 
 ここで言いたいのは、材料を選ぶときには「使う場所に求められるもの」をまずしっかり考え、その中で選択肢となる材料について、その「求められるもの」が十分に備わっているかどうかを考える姿勢を持とうということ。さらにその過程において、並行して「環境負荷」を考えていくという姿勢が正しい。
 つまり、材料や製品の「総合的な価値」というのは、純粋にその材料や製品が持っている価値(性能、特徴)だけで判断することでもなく、もちろん値段だけで評価するのではなく(以上の2つがこれまでの材料や製品の価値基準だった)、それと合わせて「環境負荷」を考えるという姿勢が正しいということだ。性能や特徴が不十分であれば、社会に評価されず、いくら環境負荷が小さいものでも“絵に描いた餅”になってしまう。家づくりに使われる材料についてもまったく同じことが言えるというわけだ。
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