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環境主義住宅を解く 第21回

 今回は床材の話。
 床材の主流はフローリングになっている。そしてそのフローリングは「複合フローリング」と呼ばれるものと「ムク板フローリング」に大別できる。ここ数年、いろんな人の努力が実って(私もがんばったつもり)、「ムク板フローリング」を採用する家が増えてきた。非大手ハウスメーカー系(たとえば「月刊ハウジング」)以外の住宅雑誌で紹介されている家のほとんどがムク板フローリングになっている。
 でも依然としてシェアは複合フローリングのほうが高いだろう。その最大の理由は「クレーム回避」にある。「クレーム」という怪物はわが国の家づくりを強く規定している。もしかすると最大の規定要因かもしれない。
 複合フローリングはその名の通り、異なった複数の材料が貼り合わされてつくられている。もっとも一般的なものは合板を基板にして、その上に着色され薄くスライスされた板が仕上げ材として貼られ、さらにそこに保護用の塗装がかけてある。合板の替わりに「MDF」という木材粉を接着剤で固めたボードが使われることもある。
 こうした構造をしている複合フローリングは寸法安定性が高い。また、見た目のバラツキも少なく、傷や汚れにも強い。つまり、床材について考えられるクレームが発生する恐れが非常に少ない材料ということだ。そこを目指して開発された床材という言い方もできるだろう。

 一方、ムク板フローリングは「暖かみがある」というところが最大の特徴だろう。複合フローリングのようなのっぺりとした感じがせず、何か安心でき、落ち着いた感じがする。また針葉樹であれば、その断熱性能によって実際に暖かい。
 ただ、複合フローリングがもっている「クレーム回避」のための特徴については弱い。湿度によって伸び縮みするし、見た目のバラツキもあるし、傷や汚れにも弱い。

 さて、環境負荷はどうだろう?
 これはおそらくムク板フローリングが圧倒的に低い。残念ながら数値的な評価が出ていないので数値で比べることはできないが、どう考えても相当な開きがある。国産材のムク板フローリングにすると、その差はさらに大きくなる。ただし、この前提になっているのは同じ使用年数だとした場合。もし使用年数が半分になってしまえば、その差はかなり縮まるように思う。
 ここでふたたびクレームの話につながってくる。ムク板フローリングがもっている弱点によって使用年数が短くなってしまえば、その環境メリットが失われてしまうということ。

 このことを回避するにはつくり手と住まい手の両方の努力が必要になる。つくり手はできるだけムク板フローリングの弱点が少ない材料を選んで提供すべきだし、住まい手はメンテナンスをしっかりやりながら(ワックスをかけるなど)、少々のことは我慢するという姿勢が必要になる。
 このように、自然素材は何かと面倒なのだが、私は「面倒はコミュニケイションを生む」と考えている。つくり手はムク材のメンテナンスの仕方を教えなければならないから、そこにはコミュニケイションが生まれる。ムク板の樹種にはいろんな種類があるから、そんなことを会話しながら床材を選ぶのは楽しい。ワックスを家族でかけることを恒例行事にすれば、きっと子供はイヤイヤやりながらも何らかのコミュニケイションが生まれる。

 ちなみに、30~40年をこえたところでの耐久性はムク板に軍配が上がる。我が家も一部複合フローリングっぽいところがあるのだが、よく歩く場所では薄い表面の材料が擦り切れてきて情けない状態になっている。こんなことはムク板ではあり得ない。
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