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環境主義住宅を解く 第27回

 おそろしく忙しい状態になっていて、仕事をこなしていけない。「野池さん、手伝って」「野池さん、ちょっとご相談が」みたいな話がひっきりなしに飛び込んでくる。しかも結構社会的に影響力のありそうなところからの話が増えている。なぜこんなことになっているのかを書くのは、いまの日本の家づくりを見るのになかなかおもしろいから、ちょっと書いてみよう。

 私はとくに特別なことを言うわけでもなく、声が大きい(強く主張する)わけでもなく、リーダーとしてのオーラがあるわけでもなく、ただ淡々と「まあこれが正しいんじゃないか」とか「この問題を解決するには、こんな具体が必要なんじゃないか」ということを、環境というキーワードを持ちつつやってきただけだ。そうやっていく中で、住宅分野は成熟してきて、また環境対応としてますます具体的なものが求められる時代になってきて、何か特別なものよりも、いろんな情報を集めながらそれを整理しつつ「私にはこれがいちばん納得できる」というような家をつくる時代になっている。簡単に言えば「納得・バランス型の家づくり」という感じだ。
 そうしたとき、全体のことを視野に入れながら、ある程度信頼性があって、ある程度具体性があるような情報源が見当たらないという状況になっている。とくに、「納得・バランス型の家づくり」に沿った情報を社会に出していきたい家のつくり手がそれに気がつき始めている。これまで活躍したリーダーたち(情報源)は、もっと“濃い”から何だか合わないわけだ。
 そんな感じでつくり手たちがちょっと右往左往している中で、「野池がいちばんマシじゃないか」という意識が同時多発的に起きているように感じる。別に私は淡々とやってきただけなのに、私が立っている舞台が勝手にせりあがってきた感じ。
 私は調子に乗るつもりはないから、これまで通り淡々とやっていくけど、時代の流れとしてはいい方向に進んでいるんじゃないかと思う。もちろん特別なことがまったくないのはおもしろくないけど、やっぱり「過不足ない。ちょうどいい」というのが目指すところだと思うからだ。
 
 さて前回予告した本の話を。
 すでに読んだのは『ピーク・オイル』(作品社)と『石油 最後の1バレル』(英治出版)。いま読んでいるのが『石油の終焉』(光文社)。
 この中で「まずは…」ということで推薦するなら『石油 最後の1バレル』。エネルギーの歴史を物語調に書いてくれていたりして、読みやすいしおもしろい。もちろんとても勉強になる。『ピーク・オイル』は石油の本というより政治の本だなあ。いかにアメリカという国が石油メジャーと癒着しながら悪事を働いてきたかを暴くという感じ。そういうのが好きな人だったらいいけど、好きじゃない人にはしんどい。
 まだ『石油の終焉』は途中だけど、3冊とも読むというのはいいかもしれない。重なっているところもかなりあるし、同じ内容でも切り口が違っていたりして理解の幅が広がる。
 
 とにかく結論としては「これまでのような安い値段で石油が使えなくなるのは間違いない」ということ。このシンプルな(おそらく)真実は、石油の時代にどっぷり浸かってきた我々にものすごく大きな影響を与え、様々な悲惨を招くことになる可能性がある。いや、すでにイラクではこの瞬間も悲惨な出来事が繰り返されている(イラク侵攻に石油が深く関わっていることもどうやら真実のようだ)。
 これらの本では日本を「石油に頼らなくて経済成長した国」として褒めている。ただそれはアメリカなどの「とくに石油に頼って経済成長している国」に比べての評価であり、「エネルギー消費量を減らして経済成長した国」ということではない。「エネルギー消費量を減らして豊かに暮らせるようになった国」が目指すところではないか。それが実現できれば、これからの国々が目指すモデルになるはずだ。
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