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環境主義を解く 第38回

 この4月4日から5日にかけて、私が主宰している「自立循環型住宅研究会」の第3回フォーラムを開催した。毎回参加人数は増え、今回は80名ほどになった。全国から真面目で熱心な人たちが集まってきた(もちろん西村さんも参加)。
今回は冬の測定結果を持ち寄って議論した。床暖房や蓄熱暖房をしているところが予想以上にあり、それは快適であることは間違いないものの、環境負荷は大きいことが確認された。いかに快適と省エネを融合させるかが今後の大きな課題だ。

さてシロアリの話の続き。
イエシロアリやヤマトシロアリは土の中に巣をつくる。前回ご紹介した羽アリが地面にもぐり、そこでうまく巣ができたものが活動を始めるわけだ(この確率は極めて小さいからたくさん羽アリになるわけ)。シロアリは木の成分を栄養とするので、自然界にある木材を食べるのが普通だが、住宅にも木が使われているからそこで被害が出てしまうことになる。
シロアリには目はなく、巣から「上に横に」移動しながらエサを探す。「下」に行かないのは、巣から下に木というエサが少ないことを遺伝子的に知っているからだろう。エサの探し方もシンプルで、ぶつかったものをとりあず齧ってみるという方法。何かにぶつかって、齧ってみて、それがエサになるならそこを食べ始める。もしそれがエサにならないなら、ぶつかったものに沿って上に横に移動していく。
住宅の場合を考えてみよう。住宅の敷地の下のどこかに巣があり、そこからシロアリが移動してきたイメージをしてほしい。あるグループは真上に上って床下の地面に顔を出すことになったとしよう。前回述べたようにシロアリは「外」が嫌いだから、それ以上進むことはない。少し引き返して、別の方向に移動するようになるだろう。
別のグループは基礎にぶつかったとしよう。これはコンクリートなのでエサにはならないから、この基礎に沿って上へ横へ移動していく。こちらのグループも基礎と床下の地面との接点部分で顔を出すことになるだろう。でもこちらはここであきらめない(あきらめるヤツもいるだろうが…)。どうするかというと、ここで蟻道というものをつくりながら上に移動していくのだ。

   
 
床下の束につくられた蟻道
 
基礎につくられた蟻道
 
この蟻道はちょうど土壁のような素材感のもの。トンネル構造になっていて、そこをシロアリが移動していく。外が嫌いだから、こんなものを建築しながらエサを探していくわけだ。ただし、蟻道をつくる環境もなかなか微妙で、基礎の外に蟻道をつくることはない。それくらいの「外」になるとつくらないのだ。でも床下程度の「外」であれば、蟻道をつくる。だから、たまに基礎の外につくられた蟻道を見つけることもあるが、それは基礎のすぐ外に植木鉢を置いたり、デッキをつくったりした場合だけ。

ここでひとつのシロアリ対策を思いつく。それは、「床下を外にしてしまう」というもの。イメージとしては、古いお寺や民家などの床下。こういう建物はいわゆる基礎がないため、床下がかなり「外」になる。
実際、こうした床下をしている建物でのシロアリ被害は少ない。ただ残念ながら、こうしたつくり方は現在の建築基準法では実現するのが相当に難しい。じゃあどうすべきかという話は次回にすることにしよう。

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