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B級的自然住宅のススメ 第11回

 今回は前置き(落語で言うところの枕)が多くなる。まずは私が書いた本が出版されたのでその宣伝。「じっくり派のための家づくり講座① 断熱・省エネ編」という題名。出版社はエクスナレッジで1600円。深い話はほとんど書いていないけれど、それでも400ページ近くの厚みになってしまった。今回のテーマだけでそんな分量になるのだから、家づくりに関わることすべてをおさらいするだけでも大変な文章量(情報量)になる。これに耐えられる人が家づくりに成功する確率が高くなるのは当然。そして私は、世間にある、あらゆる情報源よりも「成功する確率が高くなる情報」を出している自負がある。
 次の話は「社会学」のこと。どういうことがきっかけだったか忘れてしまったが、ここ1年くらいは社会学に興味をもち、その手の本を読みあさっている。
 人文、社会、自然のそれぞれの科学についてもっと知識を増やそうと思っている。最終的には「環境×住まい」の考え方にそれらを反映させたい。社会学の本を少し読んでは「環境×住まい」をテーマにした文章を書こうとしているが、なかなかうまくいかない。まだまだ知識が足りないのだろう。でも「どんなテーマで書くか」ということは定まってきた。それは「なぜ自分は環境にこだわっているか」ということだ。
 社会学の本を読むのと並行して大きな書店の「環境のコーナー」にある本を今年中に全部読むという課題を自らに課した。で、書店に行くたびに何冊かの本を買って帰ってくるのだが、書店のコーナーには「なぜ自分は環境問題に関わっているか」ということをきちんと書いてある本がないことに気がついた。こういうテーマの本をしっかり書くことはすごく大切なことなんじゃないかと思えてきた。これをすることで社会と環境と自分との関わりが見えてくるはずだ。これが見えてきたら、自分にとってはもちろん、こうした本を読む人も環境問題に対するスタンスがはっきり見えてくるようになるのではないかと思うのだ。

 さて前回の続きを。
 前回は内部結露のことを書いた。これから書くことをしっかり理解してもらうために、少しだけ内部結露の説明をしよう(詳しくは上に書いた本を読んでね)。
 内部結露というのは壁、天井、屋根、床などの中に起きる結露のこと。これらの部位には厚みがある。壁なら「内装材」「内装下地材」「構造材」「断熱材」「外装下地材」「外装材」などで構成されるからそこには厚みがあることになる。こうした部位の「表面から見えないところのどこか」に結露が起きるのが内部結露だ。
 こうした結露が起きれば、木材が腐ったり、シロアリに食われやすくなったり、断熱性能が落ちたりする。つまり耐久性が低下したり、温熱環境が悪くなったりするわけだ。厄介なのはこうした結露が日常の生活では「見えない」というところ。こうした「見えないところの問題」にどう対応していくかが「良心的なつくり手」と「何とか新しい宣伝文句(差別化)を探そうとしているつくり手」の両方に関わる問題になる。
 良心的なつくり手は「見えないところ、シロウトが理解できないところにもプロとしての責任をもって対処しよう」とする。もし内部結露がこうしたつくり手だけに関わる問題なのであればみなさんのようなシロウトにとってあまり大きな問題にならない。
 しかし後者のようなつくり手がいることが厄介。さらに細かい話をすれば、意識的に差別化をしようとしているという自覚なき“良心的にやっている”つくり手がいちばん厄介。もっと簡単に言えば、彼らは「脅迫商売」をしていることに無自覚だということだ。
 シックハウス対策にしろ、耐震性にしろ、いくらでも脅迫商売のネタはある。安全や健康の話は脅迫商売に簡単につながっていく。この連載の「B級的」というのはこういう脅迫商売に対抗するための考え方でもあるわけだ。
 「B級的家づくり」のひとつの結論をここで挙げておこう。それは「最低レベルの家づくりを真剣に考えているつくり手を選ぶべき」ということだ。最低レベルというのは「普通の」という言葉に置き換えてもよい。
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